その日、僕は手に入れた2等車のチケットを握って列車に勢い良く乗り込んだ。
開放った窓を眺めながらにやついてる。いや、意識してなかったけどにやついていたらしく相方に「何にやついてんの?」と聞かれて気がついたのだ。
2等車で席は指定ではないので、当然ながら列車が到着すると席取り合戦になるのだ。図らずも勢い良く列車に乗り込むことになる。
列車は30分遅れてプラットフォームに到着した。
そして冷房などもちろんない。扇風機もない。窓からの風だけ。
そんな列車旅行なのに、座れてやれやれと思っている。
そんな雰囲気が心のなかで「やっと旅がはじまったな」と感じてにやついてしまったのだろう。
ワルシャワから古都クラクフまでの3時間の全車両2等の列車は30分遅れで午後1時半ワルシャワを発った。
ま、5時くらいにはつくだろうと。
甘かった。
何度も駅のないところで停車しては、後から来たクラクフ行きの列車に追いぬかれ、時には数時間停車したまま動かず、次第に日は傾きそして日は暮れた。ちなみにポーランドの日没は午後9時頃である。
持参した水も底を尽き、もちろん食べ物もない。食堂車両はないし売り子もいない。いつ到着するかもわからない。
(半ズボンでタバコを吸って信号待ちをする列車運転手)
結局クラクフに到着したのは10時前で真っ暗である。
約9時間。6時間遅れである。通常の3倍。
This is Polska !
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