2010年6月24日木曜日

シベ鉄交友録 回想録

シベ鉄交友録 回想録

運がいいのか悪いのか、ウラジオストクで列車に乗った際は
「なんだ意外と清潔だし空いてるじゃん」なんてたかをくくって寝入ったが
数時間後に何やら大量に乗ってきた。

あっという間に満席状態。しかも若いムキムキの野郎ども達だ。
何かスポーツの団体か何かのようだ。

寝入っているというのに五月蝿いし元気だし、汗臭いし。

翌日の夜、負けずにビールを呑みさらに乗車前に買い込んだ
ワインを呑んでいると、そいつらと意気投合。

話し始めるがほとんど英語は通じない。
とりあえず通じたのは、こちらが日本人だということ。
そしてムキムキ野郎ども達は軍の兵士ということ。
といっても1年間の兵役ってやつみたいで、昨日が上がりの日だったようで
1年ぶりのシャバが懐かしくて盛り上がってたのだろう。

そいつらが、「ロシアの酒はウォッカだ」と言うので、
す~っとウォッカを出して「これだろう!」というと盛り上がった。
まずは、すでに酔ってたアニキと僕がウォッカを注ぎつつかれつ
ショットの一気飲みを3杯やったあとは、みんなで回し飲み。
(暑苦しさがわかっていただけるでしょうか?)

「Are you Tourist?(あんたは観光客か?)」と聞かれ、
その発音がTerrorist(テロリスト)に近かったので
冗談で「I'm Terrorist」と答えると爆笑された。

旨い酒と適当な英語で交友は作り上げることができる。

そいつらに教えられた「ナッホイー」とか「ニケニケリン」とか
恐らく隠語と思われる言葉の意味が未だにわからない。
50円玉をIDと一緒にネックレスに)

ちなみに彼らとは毎日のように呑み、昼間でも僕らのシートに誰かは
やってきて、ビールやウォッカをおねだりされたりしていた。
仕方なく!昼になると毎日2.5リットルのペットボトル入りのビールを
買っては宴を催していた。

アーミー達はそれぞれ自宅が近づくと今までジャージにサンダルだったくせに軍服に着替えて駅で降りて行く。
そのたびに、僕に手を振ったり握手をしてきたり。なんだか短い時間だったけど嬉しい。

モスクワ到着の2日前にほとんどのアーミー達が降りて誰もいなくなると
ちょっと寂しかったりした。
でも、列車内から奴らの体臭が消えて、なんだかスッキリもした。
(ちょうど歩く高さに2階のベッドで寝てる足が鼻先に)

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