2010年11月26日金曜日

ユーゴスラビア紀行(マケドニア編)

アルバニアの首都ティラナに別れを告げる。
隣の国のマケドニアのオフリドに行くためだ。
オフリドの隣町のストゥルガへ行くバスは一日に一本だけとのこと。
19:30発でストゥルガ着予定が23:30予定。
ストゥルガからタクシーで5分。深夜12時前にチェックイン。
これが僕らの希望する予定だった。

マケドニアはアルバニアの東側。
しかしバスはどう考えても西へどんどん走っていく。
iPhoneのコンパスで確認してもやはり真西に走ってる。
これは絶対バスに乗り間違えたと。
隣のおじさんにこのバスはどこ行きだ?と聞くと
ドゥラスと確かに答えた。ドゥラスはアルバニア西の海岸沿いの街だ。
で、僕はストゥルガに行くつもりだ。というと、大丈夫だ。という。
どうやらドゥラスに寄ってから真東のマケドニアに向かうらしい。
ホッとした僕はすっかり眠りについてしまった。
気がつくと山の中のレストランにバスは停まった。
時間は22:30頃だ。到着予定まで後1時間なのに
食事休憩などけっこうなのになぁと思ったが
いつまでたっても発車しない。とうとう23:30になってしまった。
事情はよくわからないのだが、このレストランにポリスが来て
パスポートチェックを行なってたらしい。
また走りだすが、入国のパスポートチェックがなかなかない。
また眠りに着いてしまい、気がつくとそれらしい建物で停車していた。
そしてパスポートチェックが終わると、全員降りてバスを乗り換えてくれと

言われ、荷物も載せ替えて指定のバスに乗ったがなかなか発車しない。
何やら乗客と運転手がもめている。深夜の2時近くである。
どうでもいいが、早く発車してくれ~。

4時間で到着予定が3時間遅れの7時間で深夜3時前にストゥルガらしき
街の外れに二人ポツンと降ろされた。
バスチケットを買うとき、タクシーならすぐ捕まるから大丈夫って言われて

たが、タクシーなんかあるわけない。
・・・。
あった。偶然にも流しのタクシーが真っ暗闇を走ってきて停まった。
どうやら他の地方から来たタクシーであまり地理に詳しくないようだったが
とにかく普通の料金で乗せてくれ目的地のオフリドに到着した。

さて深夜3時に予約しておいた宿探しだ。
まったく宿は予約しておくべきか、しないで到着してから探すべきか
こういう時は悩ましい。

地図を頼りに重い荷物を背負いつつ歩くこと20分。
これまた看板が出てない、表札にも何も書いていない番地だけが
合っている建物を発見。
しかし、ソベみたいな民家でレセプションなどありそうもない。
それ以前に、門扉が堅く閉ざされている。
かといって、この家が予約した宿なのか確証もない。
もう呆然である。
しかし、寒いのも事実。
思い切って電話をかけてみた。
すると、この建物からベルの音がなるではないか。

謝りつつ感謝しつつ説明しつつ
部屋の中に入れてもらうことができた。
そしてその時の彼ら家族の対応は深夜3時半過ぎに
叩き起されたにも関わらず、ウェルカムだったのだ。
これっぽっちも嫌な態度はなかった。
きっとこの家族の語り草になったことだろう。

これを体験したとき、僕には宿屋はできないかも。と思った。

翌朝、奥さんに謝るとリビングに招かれトルキッシュコーヒーと
おばあさんの漬けたプラムをいただいた。
このプラムがすごく気に入って後日タッパに入れてもらった。
おばあさん、ありがとう。
旅は恥の掻き捨てと言うが、まさにその通りである。
旅はその先々でも迷惑をかけ、国で待ってる人にも迷惑をかけ
まったく自分勝手なものだなぁと改めて痛感した。

みんな~ごめんねごめんね~って軽すぎるか。


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