2010年11月24日水曜日

ユーゴスラビア紀行(セルビア編)

電車がセルビアのベオグラード駅に滑り込んだのは、昼過ぎだった。
本当はバスで朝には着いているはずだったが、バスが来ないという惨事に
仕方なく電車でなんとかベオグラードにやって来た。
車窓からは荒れ果てた駅やスラムが映しだされる。
なんだか荒んでいるなぁと思う。何しろ数年前まで内戦をしており
やっと復興してきた国だし、いまだにコソボ問題も抱えている国だ。

多少の不安があるものの、街に繰り出し予約していた宿を探し始めると
その暗雲は一気に消え去った。

ベオグラード市民は旅人に優しい。
フランスやドイツ、ベルギーやオランダでも道くらいは教えてくれた。
だが、この街は今まで体験してきた優しさ頻度が高く質も良い。
道は、地図を広げた瞬時に「Can I help you?」とやってくる。
しかも、地図を広げずキョロキョロしている段階で周りに
声をかけるタイミングを図っている人がいるくらいだ。
そして、英語がダメダメな僕達に対して、わざわざ連れて行ってくれる人もいる。
さらには、学生の男子や女子、カップル、おばあさんやおっちゃんなど
年齢や性別に関わらず、手助けしてくれるのだ。
英語の教育も老若男女に行き届いているようだ。

デカい荷物持ってをバスに乗り込もうとすると、荷物を持ってくれ
バスチケットの刻印の仕方がわからず戸惑っていると、
また別の人が、刻印の仕方を教えてくれる。

どうしてこの人達は、こんなに旅人に優しいのか?
どこでこのような教育を受けたのかがとても気になる。
旅をしていると、優しくされるとダマされるんじゃないかという
猜疑心ばかりだが、この優しさにはホッとしてしまう。

ま、ホッとしていると道案内のついでに地図上で
「ここの景色がキレイ」とか、「ここに行くといいわよ」とか
聞いてない情報まで教えてくれたりするのだが。
結局このベオグラード市民の優しさは、たぶんだが
自分の国や街を愛しているから出てくるものなのだろうと。
もっと、見てほしい。もっと知ってほしい、と。

僕はこの街がとても好きになってしまった。
ま、セルビアはベオグラード。人が優しいだけじゃない。
ってことで、続けて書いときます。


セルビアはとにかく背の高い人が目立つ。
なんでもアラウンド2mはざらにいるらしく、男も女も和田アキ子並である。
そして羊肉がセルビアに限らずユーゴ圏では名物みたい。
羊肉が食べたいとなるととにかく食べたい。
ってことで、レストランの店員さんが笑うほど羊肉の
オンパレードにしました。

この街の人たちは、おいしい店と知っていると、並んでまで手に入れたいらしく、例えばケバブ屋さんが数軒並んでいて、おいしい店が一つあったらその店にしか行かない。並んででも待つ。他の店はお客さんがいない。
とても分かりやすい人たちだし、おいしい店が分かりやすい。
アートやステージなども盛んなようで、街中にはギャラリーや
演劇などのポスターなんかも目立つ。
時間があったら本当に観てみたかった。
空爆跡意外にもちゃんと観光スポットだってあるんです。
ぜひ遊びに行ってほしいのだ。


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