2011年1月30日日曜日

アジアに戻ってきたよ。

インドのマハーバリプラムにリゾート気分を期待してた僕は
すっかりぼっきり折られた気分でマハーバリプラムを後にし
マレーシアのクアラルンプールに飛行機を使ってやってきた。
今回の旅では飛行機を使わず陸路だけで旅をする覚悟で出たのに
既に飛行機に乗ること3回目である。
一回目は理不尽にもロシアでオーバーステイとなり強制出国的にモスクワから
タリンまで、二回目はイランからインドへ、そして今回である。

モスクワの事情は、ここらへん

クアラルンプールに着くと、そこはもう洗練された都会の雰囲気が
漂っていた。
空港の設備やシャトルバス、そしてバスから見える高層ビルの景色や
ショッピングモールに交通網。
インドの都会とは大いに違う。
やはりマレーシアまでやってくるとかなりホッとするのは
街の人の顔立ちが東洋人らしいからか。
西洋人やインド人と違って女性がみな細いからか?
安全に安く肉類や魚介類が食べられるからか?
はたまたどこでも気軽にビールが飲めるからだろうか?
意外にも東京と時差が1時間だからか?

そして街に溢れるのは漢字だ。
さすがに華僑が多く看板などに漢字が多いし中国語が飛び交う。
更にはインドと違って喧騒が怠いのではなく、活気を感じるのだ。
中華鍋を振るリズム、包丁のリズム、炒め物のシャーという響き。これらの音だけ聞いていても活気を感じる。
そして歩くテンポの良さ、蒸し器から上がる派手なスチーム、オバチャンたちの弾ける笑顔。ニンニクやショウガを炒める匂い。あ~アジアだ。

これらの音や絵や匂いですっかり踊ってしまう。

が、貧乏旅行の僕らは資金が乏しいためクアラルンプールも数日、マラッカは日帰りと忙しい。
しかもその数日のさなかにモロッコで知り合った世界一周若夫婦とインドのバラナシ以来の再開を果たした。
とにかく緻密な計画とチャレンジ精神を持つその若夫婦と会うと、なんだか安心できるというか元気をもらえるのだ。
とにかく色々な旅情報を持っていて提供してくれる。
そして、とても爽やかなカップルで応援したくなるのだ。
(ま、今はこの旅で助けられっぱなしだが・・・)
その彼らと夜な夜な飲み食いして回ったのは懐かしい。
そんな彼らの部屋に行く機会があったのだが、その時初めて僕らは
若夫婦もやられたという噂の「南京虫」を目撃した。
その日はなかなか寝付けなかった。

マレーシアでは、クアラルンプールの後は、インドの
マハーバリプラムで体感できなかったリゾート気分を追いかけて
パンコール島というところに行ってみた。
もちろん下調べしていたわけではなく、今回の旅で
初めて知った島である。

この島は、そんなに人気があるわけでもなさそうだが、マレーシアの人にとってはリゾートらしく、西洋人に混じって現地人の旅行者も見られた。
なぜかタクシーはラブワゴンよろしくピンクのワゴン車なのだ。
海水もムチャクチャきれいという程でもなく、遠浅でもない。
が、人が少ないためかなりノンビリとできる環境なのは確かだ。
うるさい物売りや客引きもない。が、猿がたまに出るので注意だ。
僕らが泊まった宿は一泊二人で40リンギット(1000円くらい)で三泊を値切って110リンギットにしてもらった。
各部屋がバンガローのように別建物になっていて、コモンスペースはそのバンガロー群の真ん中に屋根付きであり、ハンモックに寝るとそよ風に揺られて気持ちいい。


庭には、花鳥園でしか見ることが出来ないような鳥が遊びに来る。
マネージャーはドレッドにサングラスという、ダラダラな感じなのだが、かなりの仕事人で、朝は早くから庭掃除をし、シーツなどの洗濯やら夜も遅くまで客対応をしていて好感が持てる兄さんだ。

この旅で色々な宿に滞在し、色々な客と色々なマネージャーやスタッフを見てきたが、こんなスタイルで営業しているのは、楽しそうだし僕もやってみたいと思ったくらいノンビリしている。
都市型の宿の経営は収益はいいかもしれないが、管理はたぶん忙しなくストレスがたまるだろう。リゾート型はシーズンの浮き沈みもあり勘定は難しいかもしれないが、客もノンビリを求めてきているので顧客対応は楽しそうだ。

この島にはバイクを借りて回ると、1時間もかからず全島を回れてしまう。
相方と2ケツして島の道をバイクで飛ばしてみる。
野生の猿に遭遇したり、2m弱のオオトカゲ数匹に遭遇したりしながら島の裏で発見してしまったものは、巨大なゴミ捨て場だった。

もちろん捨て場であって処理しきれていない。
そこに猿やカラスなんかが群がっている。
僕ら観光客が出したゴミが処理しきれないまま、島の裏側に放置されているんだ。目の当たりにしてちょっとテンションが下がってしまった。

インドでは目につくところにたくさんのゴミが散らかっていたが、
ここでは隠された所にゴミがまとめて放置されていた。
きっと僕らの眼に触れないところで、たくさんの自然が壊され、たくさんのゴミが埋没していってるんだろう。
そのゴミ山の一角を見たのに過ぎないんだろう。
当然ながら途上国の方が、技術的にも法整備にしてもゴミ処理の問題は遅れている。未来の人たちが気がついたときには、リゾート地はゴミだらけってことにならないように。
僕らに何ができるんだろうか?リゾート地に行かないことなのか?


僕らはさほどキレイというほどでもない海を諦め山に入り、ヒルに噛まれ何の成果も得られないトレッキングをしてみながら時間をつぶし、次に行こうと決め込んだペナン島を望むのであった。

宿で出会った日本人の噂によると、海はもっとキレイではないらしい・・。




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