2010年8月16日月曜日

パリ滞在記 宿編

巴里滞在記 宿編

巴里に着いてからとうとう1週間になろうとしている。(今はロンドンです。ちなみに明日夜行でダブリンへ。)

エッフェル塔に凱旋門、シャンゼリーゼ通にベルサイユ宮殿、ルーブル美術館、ノートルダム寺院、オペラ座、そしてセーヌ川のほとりを散歩する話を延々と書き綴ったところで、書いている自分が飽きてしまうので、別の話を書こう。

韓国のおばちゃんリーさんが経営する日本人宿について記録しておく。
ユースホステルなどだけが掲載された安宿探しサイトで、パリの宿を探してみたがシーズンであるため、1泊が25ユーロを下らない。そこでそういったサイトを諦め、サーチエンジンで探すとその宿は見つかった。

その宿の公式サイトを見ると、明らかに怪しい。というのも、宿の住所が書いていない。迷いやすいのでという理由まで書いてある。そして最寄駅に迎えに行くと。
さらには、「猫を飼っているので、猫アレルギーの方はダメ」とのこと。そして、1泊だけの宿泊は受け付けていないらしい。

そんな宿を何故選んだかは、やはり値段である。軒並み1泊25ユーロを超える中、その宿はなんと2泊目までは1泊辺り20ユーロ。そして3泊目からは15ユーロという破格値なのだ。


パリに到着した日、指定の最寄駅に到着した。リーさんは恰幅の良いおばちゃんで荷物を乗せてくれる台車を転がしながらちょっと不機嫌そうに現れた。もちろんニコリともしない。そして僕たちを見るなり、「うちは相部屋で二段ベットなんですけど大丈夫ですか?」と聞かれた。もちろん知っていたので「はい」と。

恐らく2階建てで1階はアーティストのアトリエとして使っているらしく、日本人の若手アーティストが何やら作品作りをしている。

僕たちの部屋は狭い部屋に3つの2段ベッドとシングルベッドの7人部屋。もちろん日本人しかいない。アーティストの他にも学生さんや会社員、調理士も。そして大道芸人なんかも滞在している。
大阪出身、長崎出身、三重出身、愛知出身、福島出身などなど。
アーティストさんたちも、絵画、映像、服飾の他にピアニストなんかもいる。

そんな若手アーティストを応援しているであろうリーさんはアーティストには温かいが旅行客には厳しい。その宿にはリールールがある。
例えば、キッチンがあって調理は可能なのだが、「チャーハンは禁止」とか。これは匂いがアトリエに流れるのがダメらしい。

それらのリールールに反すると、容赦なく怒られるのだ。

こんなこともあった。昼の12時過ぎに即席ラーメンを作ろうと台所にいると、「お客さんが来るから困るんですけど」とやんわり調理を断られた。どうして困るのかわからないし、さらには「僕たちもお客さんなんですけど~。」と言いたかったなぁ~。


しかも滞在途中にいきなり料理は全て禁止になるという前触れなき大なたを振るわれた。理由も説明せず、突然旅行費が余計な予算がかかってしまうのもお構いなく。


そんな暴君、ほぼ笑う顔を見せないリーさんであるが、僕たちが宿の猫と遊んでいると「超ぉ~可愛いぃでしょ~」とニコリとはしないが不気味なご機嫌加減なのである。「超ぉ~怖わっ!」


1 件のコメント:

  1. りーさんルール、楽しくも恐ろしくもありましたね。
    しかもとうとう料理禁止になっちゃんだ(^^;)

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