2010年8月6日金曜日

そして巴里へ

ハイデルベルクでワイルドな蚊に刺されまくった僕は
スイスで寝不足な日を送る羽目になった。

ハイデルベルクは山に挟まれた谷あいの小さな町で
第二次大戦時には連合軍に京都と同じく綺麗な街並みだという理由から
爆撃を避けられた街らしい。

谷あいにあって、近くに木々が多いのにも関わらず
寝る時に窓は全開で全裸に近い状態で寝たために
僕の体に蚊に刺された痕を数えると右ひざ下だけで15ヵ所あり
両腕に首に腹に顔から計算すると少なめに見ても一晩で40ヶ所以上刺されたようだ。
お陰で寝ている最中はもちろん、街を散策中や呑んでいるとムチャクチャ痒い。狂おしいほど痒い。
そんなんじゃ、アジアでどうするんだと自分を鼓舞するしか耐えぬく術をしらない。


そんな痒さに耐えながらスイスのチューリッヒで退屈な時間を過ごしている。
退屈なその理由はこの国の物価の高さが行動意欲を削いでいることに端を発しているのかもしれない。

オーストリアと同じく元々スイスには来るつもりではなかった。
単にユーレイルパスを消化するために来たと言っても過言ではない。
そんな適当な理由で来たので、到着してタマげた。
その物価の高さはウィーンや北欧のレベルではない。
ポテチ500円、カップヌードル200円、サンドウィッチ500円、バスの初乗り320円、マックのチーズバーガー200円超。
日本の物価と比較しても2倍3倍当たり前。
早くスイスから逃げ出したくなった。
到着した晩飯は二人でチーズバーガーをミネラルウォーターで流し込んだだけにとどまった。

翌日はユースホステルで朝食が無料なため、せっせとパンをとってはせっせとハムやチーズを挟んでいく。
何をしているかといえば、ランチのサンドウィッチ作りである。
ランチが出来上がると、モーニングをゆっくり食べ始めた。

チューリッヒに限らずスイスの観光地はあまりパッとせず、これだっていう決め手がない。
せめて「クララの立像」とか作れば日本人観光客が増えることは必至なのではないだろうか。

チューリッヒ湖で朝に作ったサンドウィッチを食べることにした。
湖の水量は多く、溢れんばかりの水が河に流れ込むので河は水流が日本の河のように早い。
サンドウィッチにパクつくと周りの白鳥や鴨が寄ってくる。
堅いパンの耳をあげると、指ごと噛まれた。結局4,5回噛まれた。
「アフラック・アフラック」と叫んでみたが土地柄チューリッヒに義理堅い白鳥は、僕を無視した。
すると中国人団体観光客が大挙してきて、白鳥たちに餌付けをし始めた。
白鳥たちは中国の好景気にフィーバーした。
きっとケチな日本人の時代は終わったと白鳥達も感じたことだろう。

交通費を節約するために、24時間パスを朝の10時半頃に購入して翌日のチェックアウト後にも乗れるようにした。

そして今、僕たちはパリに向かっている。


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