2010年8月27日金曜日

8月15日はとても平和な日だった

8月15日はとても平和な日だった

8月15日というと、日本人にとっては少し重たい感じのする日だ。
終戦記念日。いや降伏記念日と言っていいのかもしれない。
日独伊以外の国々の人々にとっては、戦勝記念日だったり
抗日記念日だったりして、同じ日なのに捉え方は真逆だ。
敗戦国とはいえ、敗けたことを恥じるよりも
他国を軍事力で征服して、その民族あるいは文化を傷つけたことの方が
後ろめたい気持ちが強い。


今年の8月15日。僕たちはロンドンの安宿にいた。
翌日はチェックアウトの日。
10ベッドある部屋に日本人は僕たち二人。
他には台湾人女子学生二人と韓国人学生とその先生が合計6人で
いわゆる戦勝国で満室だった。
今まで3日間共同生活を送っているが、せいぜい挨拶程度で
コミュニケーションは全くとれていない。

夜の10時過ぎ、韓国人数人を除く全員が部屋で、寝るまでの時間を
各々過ごしていた。

僕のとなりのベッドの女の子がその向こうのベッドの台湾人に話しかけた。
それは他愛のないことを中国語で話しかけたのだ。
例えば挨拶や返事とか。

その韓国人はお世辞にも中国語も英語も上手くなく、それがかえってみんなの笑いを誘い、
部屋全体の空気を暖めた。
その韓国の女子学生がそれでも笑いながら知ってる限りの中国語を並べる。
台湾人女子学生も笑いながらそれに答える。

台湾人女子学生が今度はこっちの日本人である僕たちに振ってくる。
僕たちも答える。すると片言の日本語を喋れる韓国人の男子学生が寄ってくる。
日本のアニメの話や韓国のエンターテーメントの話や台湾のミュージシャンの話に飛び火してすっかり盛り上がった。

さらには日本で恋人を呼ぶ時、どうやって呼ぶのか?とか、韓国では「オッパー」はお兄さんなのか、彼氏なのか?など極東コミュニケーションで盛り上がった。

ちなみに、韓国人の男子学生はアニメで日本語を勉強したらしく、かなりナチュラルな日本語を知っていた。またアニメだけでなく日本の小説も好きらしく、僕が読んだことがない最近流行りの作家の名前や作品も上げていた。(もちろん「オタク」とか「萌え」とかの語録は知っていた)
またドラマや映画も知っており、少し驚かせられた。
こちらがあまりにもアジアのエンターテーメントに疎いのが、更には英語力の足りなさが、ちょっとコミュニケーションを盛り上げられない結果となった。

いつまでも、こんな平和なアジアが続きますように。
その場に中国人がいなかったことが残念だが。


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