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2010年12月11日土曜日

忘れられないシリアの日々

シリアの人たちは人懐っこい。
イスラムの人たちは写真を撮るなと拒否することが多いが
ダマスカスでは「撮ってくれ」と寄ってきたりする。
これは時代の変化というよりは、携帯電話の普及により
デジカメで写真を撮ることが日常的習慣になってきたからではないだろうか。

人については前回も書いたとおり、とにかく親切なのである。
これは、まず忘れられない。

では、食べ物はどうよ?
実は二度と食べたくないものに当たった。
地元の人しか通らないような商店街で見つけたお店。
店先には羊の頭のストリップが整然と並べられている。
面白そうだから入ってみた。
注文の仕方がわからなかったので、ある程度店の人に任せた。
スープはいるか?と。肉を鍋で炊いたまるで豚骨スープみたいなもの。
これは食べたいと思って頼んだ。
これがまずかった。というか、その獣臭たるや。
羊肉は大好きで、その獣臭も含めて好きだったのだが、これはキツイ。
味も塩気が少ないうえに、何故か酸味がキツイ。
2杯注文しないでよかった~。
大概のものは食べられるが、これだけは二度と注文したくない。
忘れられない。
ちなみに手づかみで食べる肉類(どこの部位か不明)とパンはなかなか。

この国のスイーツはなかなか美味い。
何しろピスタチオが安いのか、トッピングに結構使っているのだ。
僕はピスタチオが大好き。
スポンジケーキの下に塩気の少ないチーズがあり、蜂蜜をヒタヒタに
なるくらいかけて食べる。
しつこくない甘さとチーズのまろやかさと塩気が丁度いい具合なのだ。
このスイーツを地元のおっさん達が並んで食べるのである。

アイスもみんな食べ歩き。ピスタチオがこれでもかってくらい
トッピングされているのである。
B級グルメに入らないくらい、チープで露店の食べ物はコーン。
茹でトウモロコシはイスタンブールでも露店で盛んに売られているが
シリアのはちょっと違う。
茹でトウモロコシの実の部分だけその場で削いで
それをステンレスの鉄板の上でバターとマヨネーズとスパイスで
和えるのである。これ、意外と美味い。

この他に意外だったのは、パンもしっかり美味かった。
そしてもちろんケバブも。チキンもキョウフテも。
持ち帰りでもちゃんと、ハーブ(西洋パセリやミント)と大根や
カブのスライスとレモンと青唐辛子が別袋についてくるんです。
しかも、わんさと。

下町を歩いていると、手工業の現場を見ることができた。
何を作るのも手仕事である。
鍛冶屋さんもあった。
金属を叩く小気味のよい音とリズムと飛び散る火花。
肉体を使ってモノを作り出す姿はとても見ていて気持ちがいい。
美しくもある。
しかし、資本主義社会というシステムの中ではいつかは消えてなくなるだろう。
生産コストを安くするため、人件費の安い生産地での製造、
そして合理化機械化による手仕事の消滅。
そして失業問題を抱えることになる。人間て何やってんだ?
いつも忘れてはならない。

シリアでは、パルミラ遺跡に行ってきた。
ここの夕日はとても柔らかかった。
シリアだけではないのだが、ヨルダンでもイスラエルでも
とにかくアラブで見た夕日は美しかった。
アラブに行ったら夕日を見よ!である。
忘れないでね。

僕はまたこのシリアに行きたい。忘れない。



2010年12月10日金曜日

ハローシリア!Welcome to Syria !

中東のイメージがガラッと変わった。
とにかく人が親切なのである。
そして明るい。
中東というと、危ないとかテロとか戦争とかのイメージばかりだが
現地に着くと、そのイメージのかけらもなかった。

トルコからのバスで国境を抜ける。
シリアへの日本人の入国は難しいという情報を得ていたので
シリアポンドへの両替をしていなかった。
バスが首都のダマスカスに到着すると、すぐに現地通過を持っていない
僕らは困った。
そこに現地のオッサン登場。
そのオッサンは僕らにどこに行くんだ?セントラルか?
と聞き、セントラルに行くバスを他の人に聞いてくれ
そのバス乗り場まで連れてきてくれた。
そして「これに乗ったらいい」と言ってくれたが
僕らは「現地通貨がないので両替所はないか?」と聞くと
ポケットから5ポンドを出し「これで乗ったらいい」と渡してくれた。
え~っと入国早々軽いジャブを浴びた感じだ。
シリアのオッサンありがとう。

当然イスラム国でぶち当たるのが、アルコール探しだ。
その夜、ビールを探しに街を散策。あちこちの商店を覗いては
「ビール置いてる?」「ない」という行動を何度となく繰り返しながら
道を歩いていると「ビール、ビール」と連呼するオッサンが来た。
その人は英語がまったくわからないのだが、どうやらさっき出た商店にいて
僕らがビールを探していることがわかって声をかけてきたらしい。
そのオッサンは自分が持っているビニール袋を開けて見せてくれると
その中には、ワインやウィスキーのボトルがゴロンゴロンと入っていた。
ってことで、ビールを売ってる店に連れて行ってくれることになった。
歩きに歩き、ダマスカスのクリスチャン街の方まで歩きとうとう30分以上も
歩いて酒屋さんに到着。なんとかビールを調達。
オジサンに「お礼にビール1本どうぞ」といったが、固く断られた。
シリアのオッサンありがとう。
翌日観光がてら散策をしている最中に、おいしそうなパン屋さんを発見。
お客さんもチラホラ焼けるのを待っている。何しろ釜があってそこで
焼いているのである。美味そうではないか。
しかしながら、朝ごはんは食べたし、昼ごはんには早すぎるなぁと
悩んでいると、「どれが食べたいの?食べたらいい」って。
で、「いくら?」と聞くと「サービスだ」という。
どうやら僕らに話しかけてきたオバちゃんがおごってくれたらしい。
この国では見ず知らずの風来坊達にご馳走してくれたりする習慣があるのか?なんだか、僕は楽しくなってきた。
シリアのおばちゃんありがとう。娘、可愛い過ぎぃ~。
夕方、前から気になってた屋台の前に来た。
よく中華屋でチャーハン頼むと付いてくるスープのお椀みたいなのに
レモンの切れ端が乗っている屋台で遠めに見ると何を売っているのか
わからないので近づいてみたのである。
すると、そら豆を煮込んだものと酸っぱいスープみたいなのをセットで
売って、みんな屋台で立ち食いしている。
うまそうだなぁと思いつつ、躊躇してるとお客である若い兄さんが
自分のそら豆のお椀を付き出してくるので一切れずついただいた。
「うんうん、イケルイケル」という感じでグーサインを送ると
店から1セットづつそら豆とスープが出てきた。
支払おうとすると、兄さんの奢りなんでいらないと。
お~、なんと心優しい。
その兄さんは食べ終わるとさり気なく去って行った。
シリアの兄さんありがとう。
この他、商店街を歩いていると、店の商品でもないのに
クッキーをくれる商店の店主もいるし
カフェでチャイを飲んで、外に出てバスを待っていると
頼みもしないのに、おかわりのチャイを持ってきてくれ、
タダで飲ませてくれるし。

とにかく旅人に親切な人たちの国、シリアです。
この旅で行った国で、親切国民の3本の指に間違いなく入ります。